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ノートパソコンは金食い虫
 ノートパソコンの画面の狭さが我慢できずディスクトップ(通常作業領域1600×1200)ばかりを使ってきましたがサポートなどに行く時に必要ということでやっぱりノートパソコンは持っています。
  最初に購入したのはIBM Thinkpad 570、次がやっぱりIBM i1400、その次がDELLのCPTx(だったかな?)、そして現在のCompaq ARMADA M300となるわけです。
  このM300はドッキングステーションを切り離すと非常に薄く、軽く持ち運びに便利というものですがCPUにインテルPENV600MHzをつんでおり十分な処理能力があります。格好も無骨で私のお気に入りですが新品で購入したのではないのでバッテリーが駄目でした。円筒形のバッテリーは現在製造していないらしく、メーカーに出すと修理扱いということで3万円何がしという金額がかかるとのこと。 『何か対策はあるはず!』とネット上を探すと皆さんバッテリーのセル(電池部分)を交換しているようです。
  仕事柄、必ず電源コンセントのあるところへ行くことになるとはいえ、繋がらない無線LANの繋がるポイントを探すときなどコードを引っ張って歩くわけにも行かないのでやっぱりバッテリーは必要との結論からバッテリー・セル交換を行うことにしました。
作業開始
 まず、どんなバッテリー・セルを使っているの確認しなければなりません。バッテリーが複数個あれば1個ぐらいは犠牲にしてもよろしいのですが、生憎これ1個しかないので傷めないように殻割をします。
  中身を確認すると『US18650GR』というセルが4個使われていました。『吉野電装』さんに同じものを4個注文します。到着し次第、作業開始です。

  『吉野電装』さんのHPはこちらです。
こんな感じで作業しました。
これがARMADA M300のバッテリー・パックです。円筒形をしており、出っ張りの部分がパソコンとの接続部分です。
チェックボタンを押すと4個点灯するのですが、このバッテリーだけで起動することはできませんでした。おそらくセルの何個かが死んでいるものと思われます。
殻割りした状態
ほかのノートパソコンと違って殻割り作業はやりやすいほうではないかと思います。
どうしても傷が付きますので時間をかけて慎重に行っていきましょう。
『吉野電装』さんから購入したバッテリー・パック。中に『US18650GR』が1個に付き2本入っています。
これも殻割してセルだけ取り出しますが殻の部分は使わないので思い切って割ってしまいます。
取り出したバッテリー・セル
メーカーならいざ知らず、スポット溶接機なんて持っていませんので接続の方法はハンダ付けになりますが熱を加えたくないのでオリジナルのスポット溶接された端子をそのまま流用することを考えます。
長さが足りない部分にはハンダの吸い取りを切って足しました。
耐熱テープを巻いて固定し、配線などを取り付けます。
ショートさせないように気をつけて作業しましょう。
ケースに収めて完成です。
通常はエポキシ系の接着剤などで固定してしまうのですが、私の場合は『駄目になったらまた交換するだろう!』ということで耐熱テープを巻いて固定しました。
動作確認
早速、パソコンに装着して動作確認をしてみます。
充電を開始しました。大丈夫なようです。
異常がない場合でも最初の充電が完了するまでは絶対にその場を離れてはいけません。発熱により火事になった例があるとかないとか・・・だそうです。
装着時点での『電源オプション』のキャプチャー画像
約1時間半後のキャプチャー画像
充電が終了しました。
バッテリーだけで駆動させると約1時間の動作可能と表示されました。とりあえず今のところ十分な動作時間です。
M300にはバッテリーのリフレッシュ機能が付いていますのでそれを行うともう少し伸びるかもしれません。
(バッテリーリフレッシュ後、バッテリー残量71%で残り時間が1時間10分程度と表示されました。_( ロ_ロ)~ニヤッ)
改造バッテリーを装着した状態
バッテリー・パックを90度傾けるとスタンドになるという優れもの
こいつとは長い付き合いになりそうです。
作業後記
 断っておきますがこの作業は自己責任でも何でも本来、やってはいけない作業だそうです。ですのでこれをご覧になってやってみようと思った方はその旨を十分理解していただきたいと思います。
  とはいえ『もう製造していない』、『修理扱いで非常に高価になる』ことを考えると挑戦する価値はあるのかなと思います。
  『吉野電装』さんのホームページにたくさんの方の挑戦記録があります。私より丁寧に解説されていますので興味のある方は覗いてみてください。
  もし、挑戦しようという方がいらっしゃいましたらあくまでも自己責任でお願いしますということを改めて付け加えておきます。